新会社法の私的見解


新会社法が今年の5月1日より施行され、アイ・ビジョン(アイ・パートナーズが発行しているフリーペーパー)でも数回にわたりご案内させていただいております。

新会社法の制定のポイントは利用者の視点に立った会社類型の見直し、会社経営の機動性・柔軟性の向上、会社経営の健全性の確保等を担保するための法整備だと解釈しています。

簡単に申し上げると、「会社は簡単に設立できます」「取締役・監査役の責任と権限を強化します」「会社もコンプライアンス時代に備えてしっかりとしたチェック体制を構築しなさい」ということだと思います。
そして、この新会社法が法人税にも大きな影響を与えました。
特に法人税法で定義されている同族会社について、厳しい改正が行われました。すなわち、同族会社のうち 特殊支配同族会社の役員給与の給与所得控除額相当部分について、損金不算入とする制度が創設されたのです。

これは、新会社法では最低資本金が撤廃されたことにより、個人事業者が節税目的の法人成りが容易にでき、課税の公平を害することを防ぐためにできた法律だと言われています。

新会社法で起業の入り口を緩め、税で出口を厳しくするという、なんとも矛盾した制度です。

加えて、新会社法により設立される法人に限るのかと思いきや、現行の法人(特殊支配同族会社)すべてを対象とする法人税改正に至ってしまいました。

生業から家業へ、家業から企業へと事業が成長するプロセスで、法人化は必要不可欠です。
不公平税制の是正と言うだけで片付けていいのだろうか。中小企業の育成と言う観点はまったく見られないのだろうか。

今回の改正に対して、その対策を皆様方の事情を個々に判断して対応していく所存です。