組織の品格


耐震偽造問題で住宅の安全性が叫ばれて世の中を震撼とさせましたが、その後、食品の産地偽造、賞味期限改ざん事件が相次いでいます。

表示された事実がどこまで真実なのか国民は疑惑や不安を抱き、その戸惑いは隠せません。今、企業にはコンプライアンス、企業の社会的責任(CSR)、内部統制等の要求が突きつけられていますが、何故このような不祥事が多発するのか、その理由を考察してみます。

一つには、コンプライアンス等で今まで水面下にあった事実が表面化せざるを得ない世の中になってきたことが挙げられます。
すなわち、法的規制が厳しくなってきたことにより、真実が隠し切れない状況になってきたのでしょう。

もう一つは、組織そのものの見方です。
個々の人は性善説、組織そのものは性悪説と仮説を立ててみましょう。組織を個々の集合体とすると、どうしても組織を性善説の延長線で見てしまいます。
もともと組織は不祥事、クレーム、事故を起こすものだという性悪説にたってみると、今の現象が理解しやすいと思います。車を運転していると事故はつきものという原理と同じく、企業経営は不祥事、事故が当たり前であるという論理です。
だから、しっかりルールを守らないと、市場から否定され、いずれ退場することになります。

コンプライアンスそのものであります。

しかし、経営者としては法令遵守していれば企業の社会的責任は果たせるでしょうが、私は、組織は自ら品格を持たなければならないと思っています。
それはしっかりとした理念、使命、コミュニケーション力の発揮、上等な価値観の醸成、金銭に換えられない共感できるものを持つ、働く仲間同士が尊敬できること、結果としてありがとうの連鎖があること等で、組織の品格が保たれるのではないでしょうか。

高い価値観を持った品格ある組織には不祥事、事故は最小限度に止まるのでないかと考えます。