石渡宏道のひとりごと 代表コラム

石渡宏道のひとりごと 代表コラム

監査役の勇気

食品偽装問題は留まるところを知らないくらい日本中を不安にさせています。
その中でも三笠フーズは悪質で、その責任は計り知れないものがあります。

報道の範囲内ですが、このような偽装問題を起こすほとんどの企業が強烈な社長のワンマン経営が行われています。 今この乱世の時代にワンマン経営ではとても乗り切ることはできません。経営陣はじめ、社内が統合された組織体で企業活動しなければならないと考えます。

老舗の歴史ある企業のトップや経済合理性のみで企業買収する経営者は経営者として価値観が異常に低いのではないかと思います。 そしてワンマンなるがゆえにトップに正論を言えない経営幹部が多過ぎるのではないでしょうか。

そんな中、痛快な裁判が報じられました。

2008年12月にS電機株式会社(東証2部)の代表取締役社長に対して違法行為差止仮処分命令が東京地裁によって発令されたのです。なんとその申立人は長年勤務する常勤監査役だということです。老舗の企業が新興企業に敵対的買収にあい、就任した新社長が独断で経営したことによる結果、責任を追及したものと報道されています。

真意のほどを言及するつもりはありません。この事件から教訓を学びたいだけなのです。

企業を公器とするならば、経営者はコーポレートガバナンス(企業統治)を機能させなければならないのです。すなわち企業経営を律する仕組みを持たなければならないということです。また多様化、高度化、グローバル化した時代はコンプライアンス、企業倫理、環境等の問題への取り組みといった企業の社会的責任(CSR)も重視しなければなりません。

3人いた監査役のうち2人が辞任した中、たった1人の監査役が他のステークホルダー(利害関係者)を守るために、社長に立ち向かった行為は称賛に値します。

監査役の責任、権限が明確でない時に一石を投じたこの監査役にエールを送りたい気持ちです。

過去のコラム

更新月 タイトル
2010年7月 天使の歌声
2010年6月 リーダーシップの本質
2010年5月 仏師 石渡康運
2010年4月 トヨタの危機
2010年3月 増税議論と為政者の責任
2010年2月 日本航空
2010年1月 新春にあたり
2009年12月 平成維新
2009年11月 モラトリアム
2009年10月 見える化
2009年9月 資産づくりを応援します
2009年8月 音楽の贈り物
2009年7月 朝礼で一日の活力を得る
2009年6月 横浜開港150周年
2009年5月 比叡山延暦寺
2009年4月 資産の運用、管理、保守
2009年3月 監査役の勇気
2009年2月 ヒトが財産
2009年1月 統合の思想
2008年12月 二兆円の定額給付
2008年11月 東アジアの時代
2008年10月 倒産
2008年9月 鶴見の歴史
2008年8月 偽装問題
2008年7月 学会
2008年6月 古都鎌倉
2008年5月 長寿社会の医療問題
2008年4月 熱い夏
2008年3月 地球温暖化問題
2008年2月 課題の解決
2008年1月 組織の品格
2007年12月 司馬温公の教え
2007年11月 自己革新と組織革新
2007年10月 金融商品取引法に際して
2007年9月 残暑お見舞い申し上げます ~2007年夏~
2007年8月 偽装事件から内部統制の必要性をみる
2007年7月 定年退職後 〜マネープランを立てる〜
2007年6月 2回目 定年退職後 〜セカンドライフの充実〜
2007年6月 企業の社会に対してその存在理由 〜CSRの取組み〜
2007年5月 今年の申告から特に気になったこと
2007年4月 横浜の活性化のために
2007年3月 寒中お見舞い申し上げます
2007年2月 昨年の流行語大賞
2007年1月 激動の2006年 そして2007年へ
2006年12月 横浜商工会議所の2号議員に就任しました
2006年11月 新会社法の私的見解
2006年10月 コンビニ業界のスクラップアンドビルドから学ぶ
2006年9月 残暑お見舞い申し上げます