石渡宏道のひとりごと 代表コラム

石渡宏道のひとりごと 代表コラム

仏師 石渡康運

年齢を経るごとに自分の父親の事を意識してきているのは、私だけでしょうか。
私の父は1960年4月に56歳で亡くなっており、今年で没後50年となります。父は曽祖父巳之助、祖父金太郎に続き三代続いた仏師でした。

仏師の仕事は仏像を彫ること、仏絵を描くこと、仏具を造ることを生業とします。事実は定かではありませんが、父はこの三拍子が整っていたと聞いております。
私は末っ子ということもあり、父からは仏師の手ほどきを全く受けていません。恐らく、父はプロとして私の芸術だ技術だ、というセンスが皆無であることを見抜いていたのでしょう。確かに今でも金槌さえ持たない不器用さであります。

数年前、心ある価値観の高いあるお方から「仏師という生き方」江里康慧仏師著のご本を頂戴しました。
その中に「仏像というのは、例えて言えば名月を指した指先みたいなものだと思うのです。指先ばかり見ていては本当の名月を見ることはできません。仏という言い方を別の言葉に置き換えると「真理」というように思えるのです。月が真理だとすれば、仏像はそれを指し示す指先というように解釈したいと思います。」という件があります。 これを読んで私は、如何に仏像を、そして父を理解していなかったかと、思い切り頭を殴られた思いでした。

私自身不徳の人生を過ごしてきましたが、今仕事や家族や友人に恵まれ、健康な生活ができているのも、三代続いた仏師という徳の高い仕事をしていた先祖により頂いた幸運だと感謝しています。
仏師の子としての誇りと「真理」を導くための仕事を通じて、より社会に貢献していきたいと強く思う昨今であります。

過去のコラム

更新月 タイトル
2010年9月 税務調査シーズン
2010年8月 “財団法人”日本相撲協会
2010年7月 天使の歌声
2010年6月 リーダーシップの本質
2010年5月 仏師 石渡康運
2010年4月 トヨタの危機
2010年3月 増税議論と為政者の責任
2010年2月 日本航空
2010年1月 新春にあたり
2009年12月 平成維新
2009年11月 モラトリアム
2009年10月 見える化
2009年9月 資産づくりを応援します
2009年8月 音楽の贈り物
2009年7月 朝礼で一日の活力を得る
2009年6月 横浜開港150周年
2009年5月 比叡山延暦寺
2009年4月 資産の運用、管理、保守
2009年3月 監査役の勇気
2009年2月 ヒトが財産
2009年1月 統合の思想
2008年12月 二兆円の定額給付
2008年11月 東アジアの時代
2008年10月 倒産
2008年9月 鶴見の歴史
2008年8月 偽装問題
2008年7月 学会
2008年6月 古都鎌倉
2008年5月 長寿社会の医療問題
2008年4月 熱い夏
2008年3月 地球温暖化問題
2008年2月 課題の解決
2008年1月 組織の品格
2007年12月 司馬温公の教え
2007年11月 自己革新と組織革新
2007年10月 金融商品取引法に際して
2007年9月 残暑お見舞い申し上げます ~2007年夏~
2007年8月 偽装事件から内部統制の必要性をみる
2007年7月 定年退職後 〜マネープランを立てる〜
2007年6月 2回目 定年退職後 〜セカンドライフの充実〜
2007年6月 企業の社会に対してその存在理由 〜CSRの取組み〜
2007年5月 今年の申告から特に気になったこと
2007年4月 横浜の活性化のために
2007年3月 寒中お見舞い申し上げます
2007年2月 昨年の流行語大賞
2007年1月 激動の2006年 そして2007年へ
2006年12月 横浜商工会議所の2号議員に就任しました
2006年11月 新会社法の私的見解
2006年10月 コンビニ業界のスクラップアンドビルドから学ぶ
2006年9月 残暑お見舞い申し上げます